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日本語の特徴

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前置詞がない

前置詞がありません(英語のat on from等)。 そのかわりに、助詞(行くぞ、の「ぞ」等)を用います。

文体が豊富

「だ調」「です調」など文体が豊富です。 ほかの国にはそう無いことです。

文の切れ目がハッキリしている

文の多くは動詞、形容詞の終止符で終わります。 つまり、センテンス、文の切れ目がすごくハッキリしています。  かつて政府の正式な文章にはマルとか点はついていませんでした。 日本語は、見ただけで「この文はここでおわり」と自然にわかるスタイルを持っています。

単語の切れ目がわかりにくい

文の切れ目はわかるけど、単語の切れ目がわからない、という不思議な文法上の特徴があります。

音節が少ない

世界でも珍しい音節の少なさです。 金田一春彦氏が数えたところ、日本語の音節は111でした。 中国の共通語は400ちょっと。  英語は3000種以上で、すべてを数えた人はまだいません。

リエゾンが少ない

日本語はリエゾン(連音:前の音と次の音がぶつかりあって別の音になってしまうこと)が少ないです。

家畜の名が少ない

日本は家畜をあまり飼わなかったからでしょう。 英語では、牛ひとつみても、オスメスの違い、それも去勢しているかどうか、子牛かどうか、群れをなしているかどうかで言葉が沢山あります。 日本の場合、家畜とそれほど縁が深くなかったので、ここまで分化していません。 そのかわり、魚の区別は多岐にわたります。

星の名が少ない

日本人は、星をあんまり見てこなかったんでしょう。 夜、空を見上げないのです。 なのでこの宇宙の果てに、何があるんだろう? なんて哲学的なことは全然考えません。 ただ、空から降ってくる事(雨、雪)に関しては多岐にわたります。 そういえば鉱物の分類も少ないです。

三人称が少ない

一人称、二人称をあらわす語彙はおびただしい数なのに、三人称はゼロに等しいです。 「ワタクシ、ワレ、オレ、ミドモ、オマエ、アンタ・・・」といった具合に、一人称、二人称は沢山あります。 でも三人称がないんです。

明治維新の頃から「彼」「彼女」というのが入ってきましたが、信じられないことにそれ以前は三人称がありませんでした。 つまり、我々の祖先は三人称を必要としていなかったのです。

色の違いは複雑で細かい

特にブルーは豊富です。 アオ、アイ、ミズイロ、ソライロ、ルリイロ、アサギ、ハナダ、モエギ・・・。これには、何か日本人の好みが反映していると思われます。

標準語

NHKも文部省も、標準語を作ることをあきらめました。 今は「共通語」と言います。 標準語で統一してしまうことが無理なことがわかったからです。

日本語は言葉に性別がある

「と彼が言った」とか「と彼女が言った」と書く必要がありません。 台詞を聞いただけで、これは男性が言っている、これは女性だ、とすぐにわるからです。

英語の台詞は、男性も言うし、女性も言うので、区別するため、必ずその後に「彼が言った」「彼女が言った」と付けなければなりません。

犬の鳴き声

日本はワンワン、イギリスではバウワウ。 フランスではウアウアで、スペインではグアウグアウ、と表現します。

世界の言語

いま、世界に三十万の言語があるといわれています。 その三十万種類の言葉は、大きく三つに分かれます。

ひとつは、日本語のようにベタベタいろんなものを貼り付けていく膠着語(力があってお金のある人たちが、どんどん日本語を変えていっています)。

二番目は中国語のように、ひとつひとつの文節が独立して、その組み合わせでいろんな意味が出てくる孤立語。

三つ目が、英語やフランス語のように、動詞や形容詞など色んなものを屈折、つまり活用させている屈折語。

日本語の素晴らしさ

日本語にはひらがな、カタカナ、漢字と三種の文字がある。 これを融通無碍に、自由自在にミックスさせて書く、世界広しといえどもこういう言語はない。 まさに日本文化の根源だ。

それぞれの文字はえもいわれぬ表情の違いを見せる。 動物名など、もっとも顕著だ。 動物園では、まずカタカナで書く。 「虎」とか「河馬」とか「日本猿」とか檻のプレートに書いてあったら、別の世界に紛れ込んだ気持ちになるだろう。

2010/05/30日経新聞「うたの動物記:小池光」より

世界最高の文字

日本の文字は実に便利である。 上から下にも書けるし、左から右へも書ける。 また必要に応じて右から左へも書ける。

書く方向の自在さという点では、おそらく世界最高の文字であろう。

英文は縦書きはまず不可能だし、たとえ無理をしてやっても、読む事ができないし、ヘブル文字は右から左へしか書けないことを思えば、実にすばらしい特質と言わねばならない。

イザヤ・ベンダサン『日本人とユダヤ人』より


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